明治の平均寿命40歳の嘘と真実|乳幼児死亡率と成人後のリアルな余命

明治の平均寿命40歳の嘘と真実|乳幼児死亡率と成人後のリアルな余命

明治の平均寿命40歳の嘘と真実|乳幼児死亡率と成人後のリアルな余命の全体像を分かりやすくまとめてご紹介します。

Q1:明治時代の人々は40歳を過ぎるとみんな白髪の老人だったのですか?
A1:いいえ、まったくそのようなことはありません。40歳という数値は乳幼児死亡率が極めて高かったために平均が押し下げられた結果です。当時の40歳の大人は、現代の40代と同じく働き盛りであり、体力的にも精神的にも充実した壮年期を過ごしていました。白髪や腰の曲がりといった身体的老化のプロセスは、生物学的に現代人と大きく変わるものではありませんでした。

Q2:明治時代と江戸時代では、どちらの平均寿命が長かったのですか?
A2:全体としての水準は大きく変わりませんが、統計的に捉えると明治後期の方がわずかに長いとされています。江戸時代の平均寿命は宗門改帳の分析などから30代半ばから40歳前後と推計されています。明治に入り西洋医学が導入されましたが、急速な都市化による衛生環境の悪化や結核の蔓延があり、初期は一進一退でした。本格的に寿命が伸び始めるのは、上下水道の整備や伝染病予防法が機能し始めた明治末期から大正時代にかけてです。

Q3:なぜ昔の人は子どもをたくさん産んでいたのですか?
A3:高い乳幼児死亡率への防衛策という意味合いが極めて強いものでした。「子どもを5人生んでも、成人できるのは2〜3人」という過酷な生存環境のなかで、家名を守り、農作業などの労働力を維持し、自分たちの老後の支えを得るためには、多くの子どもを出産せざるを得ない社会構造が存在していました。

Q4:明治時代の日本で平均寿命が50歳を超えたのはいつ頃ですか?
A4:明治期の間には50歳を超えることはできませんでした。日本の平均寿命が公式に男女ともに50歳を突破したのは、戦後間もない昭和22年(1947年)の第8回完全生命表(男50.06歳、女53.96歳)です。戦前の昭和10年(1935年)時点でも男46.9歳、女49.6歳にとどまっており、終戦直後の衛生環境改革とペニシリンなど抗生物質の普及が歴史の転換点となりました。

山崎 陸
Author

山崎 陸

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。