ホットフラッシュの苦痛がピークに達するのが、深夜の睡眠を妨げる「ナイトスウェット(夜間の寝汗)」です。寝ている間にパジャマやシーツがびっしょり濡れるほどの大量発汗が起き、その後の汗冷えで目が冴えてしまう悪循環は、深刻な慢性不眠やうつ状態を誘発します。
夜間の寝汗対策においては、寝室環境と寝具の抜本的な見直しが欠かせません。エアコンによる室温管理はもちろんのこと、パジャマには吸放湿性に優れたシルクや高機能二重ガーゼを選択し、化学繊維主体のものは避けるのが基本です。接触冷感機能を持つ敷きパッドを活用し、首元にはタオルで巻いた保冷枕をスタンバイさせておくことで、夜中に中途覚醒した際も体を起こさずに頭部と頸部を素早く冷却できます。
また、体内からホルモンバランスをサポートするホットフラッシュに効く食べ物を日常的に取り入れることも有効です。
- 大豆製品(納豆・豆腐・味噌):植物性エストロゲンとして知られるイソフラボンを豊富に含み、穏やかに受容体へ作用します。1日あたり納豆1パックまたは豆腐半丁程度が適切な目安です。
- 抗酸化ビタミン群(ナッツ類・かぼちゃ・アボカド):ビタミンEは末梢血行を正常化し、自律神経の働きを整える栄養素として知られています。間食をスナック菓子から素焼きアーモンドに変えるだけでも効果的です。
- トリプトファン含有食品(バナナ・乳製品・赤身魚):睡眠ホルモンであるメラトニンの材料となり、睡眠リズムの安定化に寄与します。
一方で、激辛スパイス、過剰なカフェイン、就寝前のアルコールは、交感神経を刺激して血管を拡張させるため、夜間の発汗発作を誘発する「三大NG要素」として厳重な注意が必要です。