ネット掲示板やSNS上で繰り返される「FP3級は過去問を3周するだけで一発合格できた」という口コミ。この証言自体は決して嘘ではありません。実際、FP3級の学科試験は60問中36問以上(正答率60%)で合格となる絶対評価であり、過去に出題された類似問題が形を変えて繰り返し登場する傾向が強いからです。
しかし、取材班が不合格体験者の学習履歴を精査したところ、明確な「共通の盲点」が浮かび上がってきました。落ちる人の大半は、問題文の文脈や制度の趣旨を理解せず、「問題と正解の組み合わせ(選択肢の番号や言い回し)」を記号的に記憶していたのです。
FP3級の学科試験は「正誤判定(2択)」と「3択問題」で構成されます。単なる暗記で挑むと、選択肢の主語が入れ替わったり、数字の条件が少し変更されただけで対応できなくなります。特に「過去問だけで合格した」と語る層の多くは、簿記学習経験者、金融・不動産業界の勤務者、あるいは大学で経済・法学を専攻していたなど、無意識のうちに前提となる基礎知識を備えていたケースが極めて多いのが実態です。予備知識ゼロの初学者が同じ手法をなぞると、見えないハードルに足元をすくわれる結果になります。