スーパーの野菜売り場でよく見かける「有機栽培(オーガニック)」という言葉。多くの人が「体に良さそう」「自然に近い」というイメージを持つだろう。しかし、化学的な意味での有機物と、農林水産省が定める有機JAS規格などの「有機」には、実は大きなズレがある。
化学的に見れば、化学肥料も農薬も、炭素を含んでいればすべて「有機物」だ。しかし、農業における「有機」は、化学的に合成された肥料や農薬を使用しない栽培方法を指す。この言葉のねじれが、消費者の混乱を招く原因にもなっている。科学的な事実と、マーケティング上の言葉を切り離して理解することが、賢い消費者になるための第一歩だ。