イェゴン・ヴィンセント選手の名が日本の陸上界に轟いたのは、2026年1月の第96回箱根駅伝でした。東京国際大学の1年生として3区に登場すると、それまでの区間記録を1分以上も更新する59分25秒をマーク。史上初となる「3区59分台」という衝撃のタイムを叩き出し、一躍その名を全国に知らしめました。
圧巻だったのは、その後の学年ごとの進化です。2年時の第97回大会では「花の2区」に出走。各校のエースが集う激戦区で、名ランナーたちが築いてきた記録を塗り替える1時間05分49秒の驚異的な区間新記録を樹立しました。さらに4年時の第99回大会では4区にエントリーされ、ここでも1時間00分00秒の区間新記録を樹立。性質の異なる3つの区間(2区・3区・4区)で同時に区間記録保持者となる偉業を成し遂げました。
かつて箱根を沸かせた名留学生ランナーたちと比較しても、平坦な高速コースから権太坂を含む難所、短距離区間まで幅広く対応した適応力は群を抜いており、「箱根駅伝留学生歴代最速」の呼び声にふさわしい実績を残しました。