完璧な文法で話そうとすればするほど、咄嗟の場面で言葉は詰まる。英語初心者が機内で堂々と振る舞うために必要なのは、難解な表現ではなく心理的なアプローチと簡単なテクニックだ。
第一の会話術は「Could I have 〜 ?」の万能化である。飲み物でも毛布でもヘッドホンでも、欲しい物の名前の前にこれを付けるだけで丁寧な依頼文が完成する。あれこれ新しい構文を覚える必要はない。
第二のポイントは、単語と笑顔の組み合わせだ。万が一フレーズが出てこなくても、「Water, please.」と言いながら微笑むだけで相手への敬意は十分に伝わる。沈黙して固まってしまうことが最も避けるべき事態だ。
そして第三の極意が、聞き取れなかったときの切り返しである。「Pardon?」と聞き返すよりも、「Could you say that again, slowly?(もう一度、ゆっくり言っていただけますか?)」と伝える方が相手も親切に対応してくれる。相手のスピードを落とさせるスキルこそ、初心者が自信を持ってやり取りを主導する最大の武器となる。