若年層の間で広く信じられている誤解の一つに、「親が書いたタトゥー親の同意書があれば、18歳未満や高校生でも彫ってもらえる」という言説があります。しかし、これは法的な観点からもスタジオの実務上からも明確な誤りです。
青少年保護育成条例が禁じているのは「青少年の身体に対する施術行為そのもの」であり、多くの自治体の条例において保護者の同意を免責事由として認めていません。つまり、親がいくら署名・捺印した同意書を持参しようが、親自身がスタジオに同伴しようが、条例上の青少年に彫った時点で彫師は違法行為として処罰されます。
例外的に「親の同意があれば可」と誤認される背景には、ピアスの穴開けや美容医療の契約との混同があります。エステや医療脱毛では親権者の同意があれば未成年でも契約が成立しますが、タトゥーは全く別個の条例規制が敷かれています。「親の同意書さえ偽造すればバレない」と安易に考える未成年者もいますが、身分証の偽造・変造や他人の身分証使用は公文書偽造罪や詐欺罪に問われる重大な犯罪です。
現場を取材すると、一部の違法な無許可業者やアングラな自称彫師が「親の承諾があれば中学生でも彫る」とSNSで集客している実態が確認されます。しかし、そうした劣悪な環境では、器具の滅菌消毒が不十分なことによるB型・C型肝炎やHIVなどの血液媒介感染症のリスクが跳ね上がります。技術面でも未熟で取り返しのつかない傷跡を残される危険性が高く、絶対に接触してはなりません。