放映権ビジネスの主戦場が地上波から完全にデジタルプラットフォームへと移行した今、プロスポーツ業界を取り巻く力学は激変した。試合の生中継にとどまらず、DAZNが仕掛ける多角的なファンエンゲージメントや、Netflixによるディープなドキュメンタリー制作は、選手の価値を世界規模へと拡張している。
カメラはベンチ裏だけでなく、選手の自宅や過酷なリハビリ施設、さらには代理人とのヒリつく交渉現場にまで入り込む。ファンが求めるのは作られたヒーロー像ではなく、苦悩し、葛藤する生々しい人間ドラマだ。デジタルメディアの巨頭たちが投じる莫大な制作費が、球界の収益構造そのものを根底から塗り替えつつある。