イタリアが提示した新しいバレーボールのスタイル、それは「ファスト&パワー(高速かつ圧倒的火力)」の完全な融合だ。かつてスピードといえば日本の「組織的コンビバレー」の専売特許であり、パワーといえば欧米の高さだった。しかしイタリアは、その2つを高次元でハイブリッド化させた。
セッターのアレッシア・オッロが展開するトスワークは低く速い。だが、そこに飛び込んでくるアタッカー陣のフィジカルは世界規格の外にある。ボールの滞空時間が極限まで削られた結果、相手のブロック陣は跳ぶタイミングすら奪われる。守備から攻撃への切替スピード、いわゆるトランジション・アタックの圧倒的な早さは、現代バレーボールの最先端モデルとして世界の戦術トレンドを牽引している。