日本映画界における彼女の名声を決定づけたのは、日本映画史に残る傑作群への出演だった。1974年の『砂の器』では、哀切な宿命を背負ったヒロイン・高田理恵子役を熱演。薄幸でありながら息をのむほど美しい立ち姿は、当時の映画ファンに強烈な感銘を与えた。
続く1976年、市川崑監督の金字塔である『犬神家の一族』でヒロイン・野々宮珠世役を射止める。市川美学の象徴とも言える美しさと凛とした気品を体現したこの『角川映画』第1弾は大ヒットを記録。白塗りの犬神佐清の隣で一際映える和服姿と、静けさの中に宿る芯の強さは、観客の心を鷲掴みにした。