国会議事堂は、1920年(大正9年)に着工し、17年の歳月をかけて1936年(昭和11年)に完成した近代日本建築の金字塔です。鉄骨鉄筋コンクリート造の地上3階(中央塔は4階、最上階は9階に相当)、地下1階という堅牢な構造を誇ります。
内部の最大の特徴は、当時の威信をかけて日本全国から厳選された「純国産素材」の数々です。外装の花崗岩から内装の大理石に至るまで国内産で統一されており、外国製はわずか3つ(ステンドグラス、マスターキー付きのシリンダー錠、郵便差出口)しか存在しません。壁面を彩る多種多様な化石混じりの大理石は、歩くだけで日本の地質博物館を巡っているかのような錯覚を覚えるほどの迫力です。
館内を歩いてまず圧倒されるのが、足元にどこまでも伸びる深紅の絨毯です。この国会議事堂の赤じゅうたんの長さは衆議院・参議院を合わせると約4キロメートル以上に及びます。100%国産羊毛の特注品で織られており、歩行時の足音を吸収して議事の静粛性を保つ実用的な役割も果たしています。