2011年、2代目店主としてバトンを受け取ったのは菅野美穂だった。小雪の持つミステリアスで凛とした空気感から一転、菅野のバージョンでは親しみやすさと弾けるような笑顔が前面に押し出され、友人同士で気兼ねなくハイボールを楽しむカルチャーが醸成されていった。
そして2014年、3代目店主として登場したのが井川遥だ。彼女が店主を務める「Bar Kakubin」は、10年近くにわたり日本の夜の象徴であり続けた。加瀬亮、ピエール瀧、落語家の笑福亭鶴瓶、そして向井理といった豪華な常連客たちとの軽妙な会話。井川が魅せる包み込むような優しさと艶やかさは、「こんな店が近所にあったら通いたい」という視聴者の願望を極限まで高めた。この長期間にわたるシリーズによって、角ハイボールは一時的なブームではなく、日本の定番酒としての地位を揺るぎないものにしたのである。