抗生物質が効き始めるまでに1〜2日かかるのであれば、今目の前にある唾も飲み込めないほどの喉の激痛はどう耐えればよいのでしょうか。そこで疑問となるのが他の薬剤との併用関係です。
まず、セフジトレンピボキシルとロキソニンの併用に関しては、医学的に全く問題ありません。ロキソプロフェンナトリウム(ロキソニン)をはじめとする非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェン(カロナールなど)は、痛みの伝達物質であるプロスタグランジンの生成を抑え、直接的に喉の痛みを和らげます。臨床現場でも、「セフジトレンピボキシルで原因菌を叩きつつ、ロキソニンで現在の激痛をコントロールする」というセット処方はごく標準的な治療戦略です。我慢せず併用し、体力を回復させることが推奨されます。
一方で、留意すべきは副作用です。セフジトレンピボキシルの代表的な副作用として下痢や軟便が挙げられます。これは、広範囲の菌に作用する抗生物質が、腸内に生息する善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌など)まで一掃してしまい、一時的に腸内細菌叢のバランスが崩れるために起こります。
この下痢を防ぐため、多くの医療機関では抗生物質の影響を受けにくい耐性乳酸菌製剤(ビオフェルミンRなど)や酪酸菌製剤(ミヤBMなど)が同時に処方されます。万が一、水のような激しい下痢が続いたり、血便が出たりした場合は、腸管内で偽膜性大腸炎などが起きている恐れもあるため、服薬を直ちに止めて処方医に相談してください。
また、ピボキシル基を持つ抗生剤に特有のリスクとして、長期間の服用によって体内の「カルニチン」が尿中に排泄され、小児において低血糖発作を誘発するリスクが添付文書で警告されています。大人が数日間服用する分には過度な心配は不要ですが、漫然とした長期投与は避けるべきです。