日常生活やビジネスの現場において、西暦と和暦の変換作業はどれほど人々の負担になっているのでしょうか。大手人材紹介会社で採用支援を担当するシニアコンサルタントや、行政窓口の担当者に取材したところ、意外な実態が浮かび上がってきました。
「中途採用の応募書類において、学歴・職歴欄で西暦と和暦が混在しているケースは全体の約25〜30%にのぼります。特に令和への改元以降、2019年から2026年あたりの在籍期間で計算ミスを起こす応募者が急増しました」(大手転職エージェント担当者)
SNSやネット掲示板(知恵袋等)でも、以下のような切実な書き込みが後を絶ちません。
・「確定申告の過去控除を確認していたら、令和4年と令和5年を取り違えて申告書を再作成する羽目になった」
・「運転免許証の有効期限が『令和〇年』表記になっていて、現在の西暦と照らし合わせるのに毎回答え合わせが必要になる」
・「履歴書の年号を間違えて修正液を使えず、1枚丸ごと書き直す絶望感を何度も味わった」
デジタル庁が主導する行政手続きのデジタル化が進む一方、紙の書類や公的証明書では依然として元号が強固に残っています。この「二重の暦体系」が、生活者の認知機能に少なからぬ負担(認知的フリクション)を与えている実情が浮き彫りとなっています。