超高校級のエリート選手ばかりが集まる伝統強豪校に対し、國學院大はかつてスカウト戦線で後手に回ることも少なくなかった。だが、前田監督が見ていたのは高校時代のタイムだけではない。走りのフォームに隠された潜在能力、挫折を乗り越えた経験、そして何より「強くなりたい」というハングリー精神だ。
入学時には全国的に無名だったランナーが、3年後には学生トップクラスの走者に成長する。この「國學院メソッド」と呼ばれる育成システムは、他大学の指導者からも熱い視線を浴びている。徹底したフォーム修正と個別メニューの作成により、ケガを激減させながら走力を伸ばす合理性が、チーム全体の底上げを実現した。