ネット上でよく見られる説明に「セロテープで患部を覆って空気を遮断すると、かゆみの原因物質の活性化を防げる」というものがあります。しかし、これは医学的にはまったくの誤解です。
蚊に刺されたときのかゆみは、蚊が血を吸う際に注入する唾液(アレルゲン)に対するアレルギー反応です。すでに皮膚の内部で免疫システムが作動しているため、表面をテープで塞いだところで、アレルギー反応自体が止まるわけではありません。
では、なぜ「かゆみが消えた」と感じる人がいるのでしょうか。理由は主に2つあります。
1つ目は「爪で掻くのを物理的に防げる」こと。人間はかゆい場所を無意識に掻き壊してしまいがちですが、テープが障壁となり、患部への直接的な刺激が遮断されます。2つ目は「触覚によるゲートコントロール効果」です。テープを貼ったときの皮膚の引っ張り感や圧迫感が脳に伝わり、かゆみの信号が脳に届くのを一時的にブロックしているに過ぎません。