史跡の周囲は「天童市西沼田遺跡公園」として市民に開かれており、単に展示物をガラス越しに眺めるだけの博物館とは一線を画している。来訪者は赤米の田植えから収穫、古代の土器作りや火おこしまで、自らの手足を動かして体験できる。
休日には地元の小中学生やボランティアが誇らしげにガイドを務め、訪れた旅行者と温かい交流を交わす。「自分たちの足もとにこんなに豊かな歴史が眠っていた」という地域住民の自負が、保全活動の強い原動力だ。消費されるだけの観光地とは異なり、歴史遺産を中心にして人と人の繋がりが紡がれる姿は、地域再生の理想的なモデルと言える。