皮膚科受診にあたり、多くの人が陥りがちな誤解が存在します。「ニキビは美容皮膚科に行かないと治らない」「保険診療の薬は効き目が弱い」という思い込みはその典型です。
実際には、日本皮膚科学会のニキビ治療ガイドラインに掲載されている第一選択薬(過酸化ベンゾイル製剤やレチノイド様外用薬)は、すべて保険適用で処方可能です。まずは保険診療でアクティブな炎症を鎮火させ、その後に残った赤みやクレーター状の瘢痕に対して美容医療(自由診療)を適用するのが、医学的にも経済的にも最も合理的です。
「高額な美容医療を強引に勧められるのではないか」という懸念についても、名医が率いる良質なクリニックほど保険診療と自由診療の境界を明確に区別し、インフォームド・コンセント(説明と同意)を徹底しています。患者の希望がない限り、不必要な自由診療を押し付けることはありません。