一般的なエンジンマウント寿命は、走行距離でおよそ10万km、使用年数では8〜10年前後が交換サイクルの標準とされています。ただし、ストップ&ゴーの多い市街地走行メインの車両や、軽自動車のように日常的に高回転域を多用する車、エンジンの揺れが大きい大排気量V型エンジン車では、5〜6万km程度で性能限界を迎える事例も珍しくありません。
交換にかかるコストは、「部品代」と「作業工賃」の2軸で決まります。車両によって左右、前後、あるいはトランスミッション下部など合計3〜4箇所にマウントが分散配置されており、1箇所だけを交換するのか、全箇所を同時リフレッシュするのかによって総額が大きく変動します。全国の主要ディーラーおよび民間整備工場における最新の市場データをもとに、構造別の特徴とコストを比較整理しました。
車種全体のエンジンマウント交換費用としては、軽自動車や小型車で1箇所あたり15,000円〜25,000円前後、全数(3〜4箇所)をまとめて同時交換した場合は総額50,000円〜90,000円程度が標準的なボリュームゾーンとなります。大型ミニバンや輸入車では、部品代の高さとエンジンを吊り上げる大掛かりな重整備が必要となるケースが多く、全数交換で120,000円〜200,000円以上に達することも珍しくありません。
エンジンマウント交換工賃の相場を左右する最大の要因は、作業工数(レバレート)です。上部からボルト数本で脱着できるマウントがある一方、サブフレームの脱着やステアリングラックの切り離しを伴う下部マウントの場合、工賃だけで数万円が加算される仕組みになっています。