東京ディズニーランドの象徴とも言えるトゥモローランドで、いま歴史的な変革が進んでいる。開園当初から圧倒的なスピード感でゲストを宇宙空間へ誘ってきた「スペース・マウンテン」が、完全に建て直されている。単なるレトロフィット(改修)ではない。既存の建屋を解体し、まったく新しいジェットコースターとして再構築するという、テーマパーク産業全体を見渡しても異例の規模を誇る一大プロジェクトだ。
この大がかりな休止と再開発を主導するのは、ウォルト・ディズニー・カンパニーとライセンス契約を結びリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドである。同社が投じる資金は約560億円。新たなスペース・マウンテンは、従来の疾走感を引き継ぎながらも、最新のデジタル音響や特殊効果を融合させた没入型ライドへと進化を遂げる。宇宙旅行という普遍的なロマンを、21世紀後半のテクノロジーで再定義する試みだ。
長期間に及ぶ施設の閉鎖は、短期的にはキャパシティの低下を招くリスクを孕む。しかし、未来のゲストへ提供する圧倒的な感動体験を担保するためには、避けて通れない大胆な決断だったと言える。