ベンチで静かに戦況を見守る監督のスタンスも、従来の「熱血指導者」像とは一線を画す。指示を一方的に与えるのではなく、ピンチの場面でも「次はどう攻める?」と選手に問いかける。監督自身、かつては指導者主導のスパルタ式を試みた時期もあったが、思うような結果は出なかったという。
「自分たちで考えて決めたプレースタイルだからこそ、甲子園の大観衆の前でも足がすくまない」。指示待ちの選手を作らない教育方針が、逆境でも崩れない粘り強さを育んだ。ピンチの際のマウンド集会でも、選手たちが笑顔で会話を交わす場面が目立つ。その自信に満ちた表情こそ、このチームの真骨頂だ。