胃周辺の拍動感のなかで最も警戒すべき疾患が、動脈硬化などが原因で腹部の主幹動脈が風船のように膨らむ「腹部大動脈瘤」です。コブの直径が5センチ以上に達すると破裂のリスクが跳ね上がり、破裂時の致死率は極めて高いとされています。
恐ろしいことに、腹部大動脈瘤は初期の自覚症状がほとんどありません。しかし、コブが大きくなってくると腹部大動脈の拍動の危険性を示す兆候がいくつか現れます。
以下のような特徴に当てはまる場合は、単なる生理現象と軽視せず警戒を高める必要があります。
- おへその上あたりに、手のひらで触れるとドクドクと力強く拍動する「コブのようなしこり」がある
- 60歳以上で、長年の喫煙歴や高血圧・脂質異常症を指摘されている
- 脈打つ感覚とともに、腰や背中に鈍い痛みが続いている
- お腹を圧迫されるような違和感や膨満感が消えない
特に「拍動する拍動性の腫瘤(しこり)」をお腹に触れる場合は、直ちに専門医による画像診断を受けることが鉄則です。