春の選抜高等学校野球大会で課題を残したチームが、いかにして夏の全国高等学校野球選手権大会までに変貌を遂げるか。この「成長の弧」こそが高校野球最大の醍醐味である。春の段階では完成途上だった2番手投手が、夏には150キロを超える大化けを見せる例は珍しくない。
厳しい冬の鍛錬を経て春に一開花し、夏の猛暑の中で限界を超えて戦う。トーナメントの一発勝負という過酷なシステムが、球児たちの潜在能力を極限まで引き出す。春と夏のふたつの甲子園をつなぐ数か月のドラマにこそ、高校野球が持つ普遍的な魅力が詰まっている。