喉の痛みが引かない際、葛根湯を飲みながらドラッグストアで「ペラックT錠」などの喉用市販薬を追加購入して併用する方がいますが、これには厳格な注意が必要です。
葛根湯とペラックT錠の併用における最大のリスクは、生薬成分である「甘草(カンゾウ)」の過剰摂取です。甘草の主成分であるグリチルリチン酸は、優れた抗炎症作用を持つ反面、過剰に摂取すると体内のカリウムを排泄させ、ナトリウムと水分を溜め込む「偽アルドステロン症」を引き起こします。
偽アルドステロン症が発症すると、以下のような初期症状が現れます。
- 手足のだるさ、しびれ、脱力感
- 筋肉のつっぱり感やこわばり(ミオパチー)
- 顔や手足の顕著なむくみ
- 血圧の急激な上昇
葛根湯の一般的な1日量には甘草が約2.0g、ペラックT錠(成人1日量)にはカンゾウ乾燥エキスが198mg(原生薬換算で約990mg)含まれています。さらにトラネキサム酸製剤自体にも抗炎症成分が含まれているため、重複服用によって安全域を超えるリスクが高まります。
また、葛根湯の副作用や飲み合わせに関しては、配合されている「麻黄」に含まれるエフェドリンの交感神経刺激作用も見逃せません。高血圧、心臓病、甲状腺機能障害、前立腺肥大による排尿障害を患っている方や、他の気管支拡張薬・鼻炎薬を服用中の方は、動悸や血圧上昇、不眠などのリスクがあるため、併用前に必ず専門家へ相談してください。