ベルトルッチ監督は後年、シュナイダーに対するやり方について「罪悪感はあるが、後悔はしていない」と語り、激しい批判を浴びた。芸術のためなら何をしても許されるのか。この問いは、今もクリエイターたちに重くのしかかる。彼の映像美や演出力は疑いようのない天才のものだったが、その裏にあった冷酷さは、作品の価値そのものを永遠に汚してしまった。
優れたアートを生み出すために、誰かの人生を破壊する権利は誰にもない。ベルトルッチの態度は、映画というメディアが持つ暴力性を浮き彫りにし、後世の映画人たちに「倫理なき芸術」の虚しさを突きつけている。