彼らの音楽は、単なる娯楽ではない。舐達麻が紡ぐ言葉は、北関東の閉塞感、貧困、そして法の手が届かない路地裏の日常から生まれている。多くのラッパーが架空のストーリーを語る中、彼らは自らの生々しい体験をそのままビートに乗せた。その危うさと純粋さが、閉塞した現代社会を生きる若者たちの心を捉えて離さなかったのだ。
きらびやかなメジャーシーンとは対極にある、煙たいクラブの片隅。そこで語られる「仲間との絆」や「大麻のある日常」は、綺麗事ばかりのJ-POPに対する強烈なカウンターカルチャーとして機能していた。彼らのカリスマ性は、法を犯すことそのものよりも、その生き様を隠そうとしない姿勢に宿っていたと言える。