こうした解凍の課題に対し、最新の家電業界も黙ってはいない。近年の高級スチームオーブンレンジには、食材の蒸留ポイントを赤外線センサーで見極め、水分蒸発を抑えながら解凍する専用プログラムが搭載され始めた。ボタンひとつでプロの加熱スピードを再現できる時代が到来しているのだ。
一方で、食品産業の側でも進化は著しい。大手メーカー各社は、解凍時の水分分離を抑制する特殊なデンプン構造やスパイスのカプセル化技術を開発。家庭で解凍しても淹れたてのような香ばしさが立ち上る高機能な冷凍カレーを市場に続々と投入している。技術の進歩によって、「冷凍=味が落ちる」という過去の常識は覆されつつある。