海外では医薬品として承認されている国がある一方、日本国内では長らく未承認のまま放置されていた。そこに目をつけたのが、インターネットを介した個人輸入市場だ。健康な若者や社会人が「集中力を高める魔法の薬」として買い求め、SNS上で効果を誇張する書き込みが急増。乱用や副作用のリスクが大きな社会問題へと発展した。
これを受け、厚生労働省は重い腰を上げた。2018年11月、医療用の安全確保および乱用防止を目的として、ピラセタムを含む25種類のいわゆるスマートドラッグ成分を、医師の処方箋や指示がない限り個人輸入を原則禁止とする指定を行った。現在、全国の税関では厳重な水際対策が敷かれており、海外から個人宛に届く医薬品の荷物は厳しくチェックされている。該当成分が含まれる商品は、原則として通関できず、留置および破棄、あるいは送り返しの対象となる。