翻って、日本を含む先進国ではどうだろうか。もちろん、法的な一夫多妻制は認められていない。しかし、近年注目を集める「ポリアモリー(合意の上で複数の人と恋愛関係を結ぶ生き方)」の議論と混同されることが増えている。
決定的な違いは、その制度性に依存するかどうかだ。伝統的な一夫多妻制は、男性優位の社会規範や宗教的義務に基づいた「家」の存続のためのシステムである。一方で、現代のポリアモリーは個人の自由な恋愛感情と合意に基づいたライフスタイルであり、国家や宗教の枠組みとは一線を画す。この違いを理解せずに両者を同一視することは、本質を見誤る原因となる。