鉄道の女性専用車両が普及した流れを受け、高速バス業界でも2000年代半ばから女性向けシートや専用車両の導入が本格化しました。最大の契機となったのは、「暗闇の車内で異性の隣に座るのが怖い」「寝顔を見られたくない」「痴漢や盗撮などのトラブルを未然に防ぎたい」という乗客の切実な声です。
夜行バスは消灯後に車内がほぼ完全な暗闇となるため、一般的な乗り物以上にプライバシー保護と防犯性が求められます。運行各社は当初、通路を挟んだ席配置の工夫や「女性専用席」の設置からスタートしましたが、利用者の強い要望に応える形で、車両丸ごと女性限定とした「女性専用バス」が登場しました。現在では単なる防犯対策にとどまらず、女性の美容やリラックスをサポートする付加価値サービスへと進化を遂げています。