1980年代半ば、二人の出会いはまさに日本中が注目するセンセーショナルなニュースだった。トップをひた走る昭和アイドルとしてサンミュージックプロダクションを支えていた松田聖子と、大ヒット刑事ドラマ『太陽にほえろ!』などでクールな魅力を発揮し、石原プロモーションの若手エースとして活躍していた神田正輝。映画での共演をきっかけに距離を縮めた二人は、1985年に結婚。「神聖夫妻」と呼ばれ、豪華絢爛な結婚式はテレビで生中継されて異例の高視聴率を記録した。
当時の芸能界において、二人の結婚は単なる有名人同士のカップル誕生にとどまらなかった。過密スケジュールと過剰なマスコミ報道に晒されながらも、二人は常にプロフェッショナルとしてカメラの前に立ち続けた。結婚生活の中で直面する様々な壁や生活スタイルの違いは、やがて1997年の離婚という決断へと繋がるが、互いへの憎しみや対立による破局ではなく、それぞれの人生とキャリアを尊重した上での「前向きな選択」であったことが後に語られている。