本作の恐怖を何倍にも引き立てているのが、ラジオ特有の軽妙なノリと、緊迫したパニック状態の落差を見事に演じ分けた出演陣の確かな演技力です。
番組ディレクターの花岡役を務めた濱正悟は、番組の撮れ高を最優先にする冷徹さと、異常事態に直面した際の動揺をリアルに体現。放送作家役の今井隆文やプロデューサー役の松尾諭といったバイプレイヤーが脇を固め、現場の生々しい空気感を完璧に作り上げています。
さらに、番組パーソナリティーとして藤森慎吾(オリエンタルラジオ)、ヒャダイン、小手伸也、岡田結実らが実名に近いリアリティを帯びた役柄で出演。普段テレビで見かけるタレントたちが追い詰められていく姿が、フィクションと現実の境界線を曖昧にし、ドキュメンタリーを観ているかのような錯覚を与えます。