最高賞の受賞は、単なる名誉にとどまらず、巨大な経済効果をもたらすビジネスのトリガーでもある。かつては「アート系の高尚な映画」として一般客から遠い存在と見なされることもあったが、近年の傾向はその固定観念を完全に打ち砕いている。
世界的な大ヒットを記録し、アカデミー賞をも制した過去の快挙以降、受賞作に対する配給会社の買付価格は跳ね上がった。単にインディペンデント映画の枠に収まらず、世界的なポップカルチャーの潮流を作り出す原動力としての価値が認められたのだ。配給権を巡るオークションは激しさを増しており、最高賞の刻印は今や世界市場への確実なパスポートとして機能している。