昭和の歌謡界で不動の地位を築いていた西田佐知子さんですが、1971年、当時タレント・俳優として人気急上昇中だった関口宏さんとの結婚を機に、第一線からの撤退を決断します。
人気女性歌手の結婚といえば、当時は休養後に復帰するケースも少なくありませんでした。しかし西田さんは、未練を一切残さず家庭に入る道を選択しました。その引退理由は明確で、「家庭と夫のサポートに全力を注ぐ」という極めて純粋で強い意志によるものでした。
結婚当時、関口宏さんは仕事の幅を広げ、司会者・キャスターとしてのキャリアを本格化させる重要な転換期にありました。西田さんは自身がスポットライトを浴びることよりも、多忙を極める夫が家庭で心から安らげる環境を整える「内助の功」に徹することを決意したのです。テレビ局やレコード会社からの度重なる復帰オファーや特番への出演依頼に対しても、首尾一貫して固辞を貫き通しました。この徹底した姿勢こそが、彼女の潔い生き方として今も語り継がれています。