2000年代後半、彼女のキャリアは決定的な転換点を迎える。2009年に放送されたフジテレビジョンの月9ドラマ『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』だ。プロバスケットボール選手との切ない恋に揺れるバイオリニスト・白河莉子役を熱演した。
「もう二度とキスしたりしない。触ったりもしない。だから、半径5メートル以内に近づかないで」
等身大の葛藤を抱えながら感情をストレートにぶつける莉子の姿は、視聴者の心を鷲掴みにした。クラシック音楽とストリートカルチャーが交錯するみずみずしい世界観の中、彼女が見せた涙や満面の笑みは、単なるビジュアルの良さを超えた強い説得力を持っていた。このヒットによって、日本のテレビドラマ界における「時代のミューズ」としての地位を不動のものにしたのである。