軍事パレードの壇上、厳めしい将軍たちが10代前半の少女に向かって深々と頭を下げる。異様な光景だ。かつて金正恩氏自身が権力の座に就く際、これほど早い段階でメディアの表舞台に登場することはなかった。
「ロイヤルファミリー」の偶像化はすでに最終段階に入っている。国営テレビは彼女の姿を崇高なBGMとともに繰り返し放映し、軍内部では彼女の写真を掲げた誓い演説が義務化され始めた。単なるパフォーマンスと見るには、あまりに手間と予算がかけられすぎている。若き後継者を早期に刷り込むことで、万が一の事態における軍部の暴走を抑え込む狙いが露骨に透けて見える。