ビジネス上の激しい摩擦が報じられる一方で、彼らが音楽史に刻んだ芸術的価値が色あせることはない。1980年代初頭、彼らの黄金期を象徴する大ヒット曲『プライベート・アイズ』は、軽快な手拍子のリズムと完璧なコーラスワークで世界中を魅了した。スタジオでのリハーサル中、偶然試したハンドクラップのアイデアが楽曲全体の強力な推進力となり、全米1位へと昇り詰めた逸話は今なお語り継がれている。
さらに、続くモンスターヒット『マンイーター』では、80年代特有のアナログシンセサイザーとキャッチーで妖艶なサックスソロをフィーチャーし、大都市の夜に潜む危険な魅力を表現してみせた。ダリル・ホールの圧倒的な伸びのある歌唱力と、ジョン・オーツの精緻なボーカルアレンジが見事に噛み合ったこれらの楽曲は、当時のポップシーンの頂点を象徴する名曲だ。