日本国内では完全に姿を消した女性用小便器ですが、海の向こうの欧州では今、全く新しい形で復活を遂げています。特にフランス、デンマーク、イギリスなどの大規模な野外音楽フェスティバルや屋外スポーツイベントにおいて、現代版の女性用小便器が急速に普及しています。
代表的な例が、デンマークで開発された「Lapee(ラピー)」や、フランス発の「Madame's Pee(マダムズ・ピー)」といったポータブル型便器です。これらは3〜4人が同時に利用できる半個室形状で、人間工学に基づいたスクワット姿勢(無理のない浅いしゃがみ姿勢)で迅速に用を足せるよう設計されています。
利用時間は1人あたり約30秒と、従来の仮設個室トイレの約3分の1に短縮。圧倒的な回転率によって長蛇の列を劇的に解消することに成功しています。欧州では「女性のトイレ待ち時間を男性と同等にする」というジェンダー平等の文脈や、感染症リスクを避ける非接触ニーズの後押しを受け、フェス会場に欠かせない標準インフラとして定着しつつあります。