始まりは大阪・谷町六丁目という、下町情緒と感度の高いショップが同居するエリアだった。地域に根ざした個店として生まれた文化が、やがて東京・下北沢や福岡などの主要都市へと進出。それぞれの街の空気感に馴染みながらも、揺るぎないブランドアイデンティティを保ち続けている。
多店舗展開を行いながらも、チェーン店特有の無機質さを一切感じさせないのは見事というほかない。各店舗のカウンター越しに生まれるコミュニケーションや、威勢のいいスタッフの声飛び交う空間は、都市の孤独を包み込む温かさを提供している。
「安く飲む」だけの立ち飲み屋や、「食事だけを食べる」食堂という従来の概念を破壊し、双方が最高のかたちで融合した「ネオ大衆食堂」という新たなジャンルを確立した功績は極めて大きい。