2010年代前半、ストリートスナップ誌から派生した独自のキッズメディアは、プロのモデルだけでなく「普通の小学生」を誌面の主役に抜擢した。放課後に原宿の竹下通りへ集まり、自分のセルフコーディネートをカメラに向けたあの少女たち。彼女たちが獲得したのは、単なるファッションの知識だけではない。自分の魅力をどう見せるかという、現代のインフルエンサーマーケティングの原点ともいえるセルフプロデュース能力だった。
今や20代を迎えた当時のモデル経験者たちは、アパレルブランドのディレクターや、SNSクリエイターとして第一線で活躍している。「幼少期からカメラの前に立ち、自分の服選びに責任を持つ体験が大きかった」と語る元読者モデルの女性の言葉は重い。自身で発信し、セルフブランディングを行うカルチャーの基盤は、すでにこの時代に完成していたといえる。