市場が懸念の目を向けるもう一つの震源地が、NTT法改正を巡る政治と産業界の綱引きだ。研究開発成果の開示義務撤廃などによる国際競争力強化が期待される反面、競合他社であるKDDI株式会社やソフトバンクなどは公正な競争環境の維持を求めて激しく反発した経緯がある。
国内の電気通信事業はもはや単なる通信回線の提供だけでは成長を描けない。携帯料金の引き下げ圧力やインフラ維持コストの増大がボディブローのように効く中、通信網の独占性と公共性をどのように担保しつつ収益化を図るのか。法改正の行方は、同社の将来キャッシュフローを根底から左右する試金石となっている。