日本の法制度において、わいせつ行為の法律上の定義は長年にわたる最高裁判所の判例(昭和26年5月10日大法廷判決など)によって確立されています。裁判実務では、以下の3つの要素をすべて満たす行為が「わいせつ」と判断されます。
1つ目は「いたずらに性欲を刺激または興奮させること」、2つ目は「一般人の正常な性的羞恥心を害すること」、そして3つ目が「善良な性的道義観念に反すること」です。行為者が性的な意図を持っていたかどうかという主観だけでなく、社会通念に照らして客観的に性的純潔を侵害しているかどうかが重視されます。
代表的なわいせつ行為の具体例としては、他人の胸やお尻、性器などの性的な部位に直接あるいは衣服の上から触る行為、無理やりキスをする行為、自らの性器を露出して触らせる行為などが挙げられます。たとえ「挨拶のつもりだった」「場を盛り上げる悪ふざけだった」と弁解しても、客観的に性的羞恥心を害する行為であれば法的な責任を免れることはできません。