アニメーション制作において、キャラクターの原案が作品の成否を分けることは珍しくない。『機動戦士ガンダム00』において、大手アニメーション制作会社のサンライズと水島精二監督が高河ゆんをキャラクターデザイン原案に抜擢した決断は、シリーズの歴史における最大の転換点の一つとなった。
水島精二監督が求めたリアリズムとドラマ性に、高河ゆんのスタイリッシュで憂いを帯びた造形が見事に融合。主人公刹那・F・セイエイをはじめとするガンダムマイスターたちの佇まいは、ミリタリー色の強い重厚な世界観の中に強烈な叙情性を吹き込んだ。アニメーターの作画を支える骨格の確かさと、一目見たら忘れられないファッション性の高いシルエット。この奇跡的な調和が、作品を歴史的傑作へと押し上げたのである。