なぜ彼らの楽曲は、これほどまでにドラマの名シーンと呼応するのだろうか。その理由は、作詞作曲を手がける清水依与吏の言葉選びの巧みさにある。
彼の書く歌詞には、格好つけた主人公は登場しない。自分の愚かさに落ち込み、伝えられなかった言葉に悶々とし、それでも相手を想い続ける、泥臭くも愛おしい人間のリアルが描かれている。これが王道の恋愛ドラマが持つ葛藤や切なさと強烈に共鳴するのだ。
登場人物たちがすれ違い、言葉を飲んだ瞬間にイントロが流れ出す。そのタイミングの完璧さも相まって、視聴者はドラマの主人公に自分自身を重ね合わせずにはいられない。感情のピークで鳴り響くフレーズは、視聴者の記憶に一生残るシーンとして刻み込まれる。