2000年代半ば、社会学者やマーケッターによって提唱された「下流社会」という概念は、20年余りの歳月を経て残酷なまでに現実のものとなりました。現在の日本社会は、なだらかなピラミッド型ではなく、中間層が痩せ細り両極に分かれる「砂時計型社会」の様相を呈しています。
一方の極には、共働きで世帯年収1,500万円を超えるパワーカップルや、株式・不動産などの資産運用で資産を急増させた富裕層が存在します。しかし、もう一方の極では、不安定就労や低賃金から抜け出せない層が滞留しています。
OECD(経済協力開発機構)の統計によれば、日本の相対的貧困率は約15.4%(およそ7人に1人)に達しており、G7をはじめとする主要先進国の中でも極めて高い水準です。特に単身女性や高齢単身者、ひとり親世帯の貧困率は深刻を極めており、格差が世代を超えて連鎖する構造的な固定化が進んでいます。