なぜグレーのスウェットは、これほどまでに私たちの文化に深く根付いているのだろうか。そのルーツを辿ると、スポーツと映画の歴史的な交差点に行き着く。
1976年の名作映画『ロッキー』で、シルヴェスター・スタローン演じる主人公ロッキー・バルボアがフィラデルフィアの街を駆け抜けるシーンを覚えているだろうか。彼が身にまとっていた無骨なグレーのフード付きスウェットこそ、ワークアウトウェアとしてのスウェットをポップカルチャーの象徴へと押し上げた原点だ。
2010年代以降、健康志向の高まりとともにフィットネスウェアを日常着に取り入れるアスレジャーのトレンドが爆発的に拡大した。汗を目立たせず、なおかつスポーティでありながらニュートラルなグレーという色は、アクティブなライフスタイルを楽しむ現代人のアイコンとして再定義されたのだ。