戦火の絶えないレバノンにあって、彼女が情熱を傾けたのは学問だった。中東屈指の名門校として知られるベイルート・アメリカン大学に進学し、国際政治学とジャーナリズムを専攻。アラビア語、英語、日本語を自在に操る語学力と論理的思考力を磨き上げた。
2001年の日本国籍取得と来日を経て、彼女は同志社大学大学院へと進み、メディア研究の分野で博士号を取得する。過酷な生い立ちを感傷的に語るのではなく、学術的かつ客観的な言論として昇華させる道を選んだのだ。元幹部の娘というレッテルを跳ね返し、確かな知性と取材力を持つジャーナリストとして自らの足で立つプロセスは、多くの専門家や報道関係者から高い評価を受けた。