合意のもう一つの焦点であった「少女像(平和の碑)」の撤去問題も、解決どころか対立を先鋭化させる要因となりました。日本政府は、ソウルの日本大使館前や釜山の日本総領事館前に設置された少女像について、外交関係に関するウィーン条約第22条(公館の安寧の妨害や威厳の侵害を防止する義務)に違反していると主張し、早期の撤去を求め続けてきました。
対する韓国側は、合意文書における「適切に解決されるよう努力する」という文言を盾に、「民間団体が設置したものであり、政府が強制的に撤去することはできない」との立場を崩しませんでした。それどころか、韓国内のみならずアメリカやドイツなど海外各地へ少女像を新設する運動が拡大し、外交上の摩擦は世界規模へと飛び火することになりました。