平成28(2016)年、上皇陛下が「象徴としてのお務め」についてビデオメッセージでお気持ちを表明される直前、メディアを大きく揺るがす出来事がありました。その渦中で当事者として証言を行ったのが明石元紹氏です。
報道によると、メッセージ公表の約1カ月前である2016年7月、学習院の同窓会の後に上皇陛下から明石氏へ1本の電話が入りました。その際、上皇陛下は自らの退位に対する切実なお気持ちを吐露されたと明石氏は明かしています。
「自分が高齢になり、皇太子が元気なうちにバトンタッチしたい」「摂政を置く形ではなく、退位して道を譲りたい」という趣旨の率直な会話が交わされたとされています。憲法上の制約から政治的発言ができない天皇という立場にあって、生涯の友にだけ漏らした胸の内。この明石氏によるインタビュー証言は、国民が陛下の真意と苦悩を理解する上で極めて大きな影響を与えました。