iPhoneを取り出すと、なぜか勝手に電話アプリが開いていたり、通話中の画面になっていたりする現象。その最大の要因は、現代のスマートフォンが採用している静電容量方式タッチパネルの仕組みにあります。
このパネルは画面表面の微小な静電気の変化を感知してタッチを認識するため、薄手のポケット生地越しに太ももの皮膚表面から伝わる微弱な電流や汗の湿気にも敏感に反応します。さらに、歩行の振動や衣服の擦れによってiPhoneの画面が勝手につく原因が重なることで、ポケット内部で「指で画面を操作している」のと全く同じ状態が作り出されてしまうのです。
この誤点灯が引き起こす最悪のトラブルが、意図しない緊急通報とパスコードのロックアウトです。特にiPhoneの緊急通報が誤作動する理由としては、ロック画面にある「緊急」ボタンが無意識にタップされ、そのまま番号がプッシュされてしまうパターンや、ポケットの中でサイドボタンと音量ボタンが圧迫され続けて「長押し通報」が作動するケースが挙げられます。
また、ポケットの中でランダムに画面がタップされ続けると、誤ったパスコードが何度も入力されてしまいます。これがiPhoneのパスコードロックアウトの理由であり、最悪の場合は「数時間使用不能」や「端末の完全初期化」という致命的な事態に直面することになります。